美容整形が伝えたいこと

社長直々のミッションによって動いているという自負か、長年培われたエリートのプライドか。

多分その両方なのだろう。 「コンサルタントにはNOを言う義務がある」コンサルタント会社に入って最初に教え込まれる言葉が、これだそうだ。
派遣された先で社員と同化してはいけないという意識だと言うが、入社して最初に植えつけられる意識がこういう言葉で表されることは、私には驚き以外の何物でもない。 Mさんは、このように「マッキンゼー」の対応について率直に感想を述べられています。
じつは、Mさんを驚かせた、こうした「マッキンゼー」のアロガント(倣慢)とも思える傾向は、手数料にも見られるのです。 普通のビジネスで見られる、手数料を割り引く、という考えは「マッキンゼー」にはなく、常に「定価」主義なのです。
ちなみに、日系のコンサル会社では、値引きは通常行われていますし、ほかの「外資系コンサルティング・ファーム」でも、値引きの例はあります。 しかし、「マッキンゼー」にはそれがありません。
しかも、その「コンサルティング料」は、驚くほど高額です。 たとえば、一チーム(一12名のプリンシパルが関与し、一名のマネージャーと数名のアソシェイツが専任の体制)を一カ月雇うだけで、30OO万円から4000万円かかると言われています。
「マッキンゼー」では、通常、一つのプロジェクトを三カ月単位で請け負うことを標準としていますから、顧客は、一回の依頼で億円単位のコンサル料を支払うこととなります。 「マッキンゼー」は、この料金体系に自信を持っています。
他社並みに、値引きすべきだと顧客が要求しても、それを受け入れることは、まずありません。 「マッキンゼーは世界最高水準のコンサルを行っているのだから、手数料も世界最高水準であって当然である」彼らは、そういうアロガント(倣慢)な考え方をしているのです。
欧米では、「マッキンゼー」のこうしたカルチャーを評して、「修道院的である」と表現する人々がいます。 非キリスト教徒にはわかりづらい比臨ですが、メンバーの結束がきわめて強い、禁欲的である、ある意味で融通が利かず、唯我独尊的側面がある恐らくは、こうした点が、そのような評価を生んでいるのだと思われます。
さて、「マッキンゼー」のこうしたカルチャーや特徴を考える場合、忘れるわけにはいきません。 一人の人物の存在を忘マーピン・パウアー氏です。

「マッキンゼ・アンド・カンパニー」は、その名のとおり、1926年にシカゴ大学の経営学教授であったHジェームズ・0・マッキンゼーとその仲間たちHによって創設されました。 創設者であるマッキンゼー氏は、企業や組織が直面する問題について、それを対症療法的に解決するのではなく、より本質的に、より高い次元から、根本的に解決する、トップ・マネジメント・アプローチ(全社的視点に立った問題解決を提唱しました。
そして、戦略系コンサルティング・ファームの目的を、「一流の人材を通じて、一流の企業を、より一流にしていくことである」と掲げました。 一方、マーピン・パウアー氏は、1923年、「マッキンゼ」に加わりました。
彼は、その後、1992年に退職するまで、6O年という長期にわたって「マッキンゼー」を成長させ、「マッキンゼー」は、実質的には、Hパウアーとその仲間たちではないかと言われるほど、今日の「マッキンゼー」と「戦略系コンサルティング・ファーム」の基本形をつくった人物です。 パウアー氏は、科学的かつ論理的な問題解決の方法論を、経営コンサルティングの世界に持ち込みました。
また、バウア1氏は、「戦略系コンサルティング・ファーム」に働く個々人や組織全体に求められる行動規範である「プロフェッショナル・コード」を確立しました。 現在の「マッキンゼー」でもこれを受け継ぐ形で、みずからのファーム(組織体)の使命(ミッション)を以下のように定めています。
顧客企業が筋肉質で強い競争力を備え、それが業績向上という日に見える成果を生み出し、さらには継続的な成長を具現化できるよう貢献すること。 マッキンゼー自体が優秀な人材を惹きつけ、その人材の持つ才能を最大限に引き出しながら、彼らを夢中にさせる組織であり続けること。
パウアー氏は、これらをみずから実践したいくつかの伝説Hを残しています。 たとえば、同氏は、コンサルティング・サービスを提供しても、その会社の利益にならないつまり、ミツツシヨンの一番目である「顧客企業の成長」が実現できないと考と感じた場合、えた場合は、コンサルを断りました。
苦境にあえぐ、自動車会社アメリカン・モータース救済策の立案について、アメリカ政府から支援の依頼があったときも、ハワード・ヒューズ等の著名な経営者からコンサルの依頼があったときも、トップ・マネジメントに変革の覚悟がない、と感じると、パウアー氏はその要請を受け付けなかった、と言われています。 さらに、コンサルの途上でも顧客と激突することを厭いませんでした。
ある顧客企業のCEO(最高経営責任者)とのミーティングで、パウアー氏は、本人の日の前でこう言い放ちました。 「この会社の問題の原因は、社長さん、あなただ!」その場は凍りつき、そのCEOは激怒して、「マッキンゼー」をプロジェクトから解雇しましたが、その会社は後日、破綻したのです。

このようにして、「マッキンゼー」について、「依頼主である経営者と対立することを自分たちの存在意義であると定義するほど自尊心の強い集団だ」という評価ができ上がっていきました。 そして、世界の企業や組織のトップが、「マッキンゼ」から、耳の痛いことを言われ、突かれたくない弱点や恥部をえぐられるために、億円単位のコンサル料を支払うというある意味では不思議な構図ができ上がったのです。
「マッキンゼー」を特徴づける4つ目の点は、世界中のすべてのオフィスを65E53すなわち一つの組織として運営し、世界中で均質なサービスを提供していることです。 「マッキンゼー」には、本社がありません。
東京にいる日本人パートナーも、マッキンゼー全社のパートナーという位置づけです。 また、同社のコンサルタントは、入社時から継続的に、世界共通のプログラムによるトレーニングを受け、評価や昇進の仕組みも世界共通です。
社内の公用語は、英語ですし、日本人の上司が、香港人、その上司がアメリカ人などということが当たり前の組織です。 顧客が「マッキンゼー」にプロジェクトを依頼すると、その内容に応じて、日本のみならず、世界各国のオフィスから最適な経験・知識を持つコンサルタントが集められ、パートナーを中心とするチームがつくられます。
事実、筆者が「マッキンゼー」にプロジェクトを依頼したときには、シンガポール駐在の中国系アメリカ人のコンサルタントが東京に三カ月駐在して、プロジェクト・マネージャーを務めていました。 また、東京事務所の日本人コンサルタントも、韓国や中固などに長期滞在してプロジェクトを遂行するなど、世界的な枠組みに組み込まれて仕事をしています。
このようにして、「マッキンゼー」は、世界中で同じ水準のサービスを提供できる仕掛けを(ファームの中のファームという称号を勝ちえているのです。
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